生命科学クロニタル

摘要

例えばTreg（制御性T細胞）。西塚泰章先生はネズミの胸腺を3日以後に取ると卵巣や胃，甲状腺が炎症を起こしてネクローゼになっちゃうことを見つけた。そのとき炎症を起こした細胞を殺してるのがT細胞だけど，胸腺中の一部のT細胞が変わってTregになる． だからTregができる前の胸腺は取っても何も起こらない． そういう最初のメカニズムを見つけていなければTregの存在はわからずじまいだった．それが1968 年の坂倉さんと西塚さんのScienc ただ，坂倉さんと西塚さんは発生学者だったので，どうしてそうなるのかがわからなかった． 死んでいく細胞を眺めているとそこにリンパ球がある． リンパ球があるけどT細胞もB細胞もまだ知られていない時代．そこで一所懸命頑張っていたのが，スローン?ケタリング癌研究センターに居た高橋利忠さんたち． そのお弟子さんが京大の坂口志文さん．