「伝説」の女性科学者ダークレディと呼ばれて-ニ重らせん発見とーロザリンF フラクリの真実-

摘要

本当かどうかは知らないが，有史以来出版れた本はおお よそ一千万冊ほどであるらしい． 科学者が書いた本も相当あるだろうが，その中で最も売れた一冊はジェームスDワトソンの「二重らせん」だろう． 1968年の出版以来18カ国語 にも翻訳されて読み続けられ，江上不二夫 中村桂子という豪華コンビによる日本語版も1986年に文庫化されてからだけで3 2刷を重ねている．読まれた方も多いであろうから，DNAの二重らせんモデルを発表するまでの経緯を赤裸々に 描いたその内容は詳しく説明する必要はないだろう． ただ，繰り返し述ぺられていることではあるが,にの本は客観的な正史ではなく,あくまでもワトソンから見た個人的な「物語」のである.