天然由来抗HCV薬の標的分子解明

摘要

天然物ライブラリーを対象にHCVレプリコン保持細胞を用いたCe ll-basedスクリー二ングを行った結果．Fusa rium sp. F1476株の培養液からIC_50が2nMという強力なレプリコン複製阻害を示す化合物（NA255)を見いだした．NA55は脂質 ラフトの主要構成成分であるスフインゴミ工リンの生合成を阻害し． HCV複複合体の足場を失わせることで抗ウイルス 効果を発揮する新規作用機序を有する抗HCV剤である．本系を用いてシクロフィリンやHSP90標的分子とする抗HCV 剤も見いだされており今後の展開が期待される．