はじめに

摘要

漁業用水問題研究会では，漁業用水に関するシンポジウムとして，第1回「内湾の機能回復のための海と陸からのアプローチ」（平成22年11月）を，第2回「漁業生産を維持するための水環境」（平成23年11月）を開催し，内湾の機能をいかに回復させて漁業生産を維持するかについて議論してきた（それぞれ本誌193号，199号の特集として掲載されている）。今回は内湾の機能回復シンポジウムの最終回となるので，用水の利用目的によって，農業用水，工業用水，水道用水，発電用水などに分けられている現状をふまえ，これらに関係する研究者ばかりでなく，行政関係者が一堂に会して沿岸の漁業生産を維持するための水の利用について，議論する予定であった。