プラントワイド制御構成の構造設計での「鉄則集」

摘要

化学プラントは，原料から製品まで多数のプロセスュニットが連結して成り立っている.プラントワイド制御(Plantwide Control Configuration)は，これら多数のプロセスュニットを安定に継続運転するのに重要な役割を担っているが，その多数の制御ループを不用意に構成すると運転制御ができないという深刻な状況に陥る危険性がある. 本シリーズ連載：『プロセスエンジニアが設計するプラントワイド制御システム』にて，「不整合な制御構成」，「不適合な制御ペアリングにょるトラップ現象」，「多変数非干渉連携PID + FF制御方式」おょび「動的制御則 (Dynamic Control Law) J に関して，合計25回にわたって解説してきた. プラントワイド制御構造検討(PWC = Plantwide Control Structure)ヘのアプローチ方法として，①「シナリオ法（プロセス的な因果関係の吟味）」，②「定石ルール法（類型パターン表示）」，③「数式モデル法（Maxima援用）」，④「ダイナミック?シミュレーション検証(DSS）」を採用し，いずれのアプローチでも同一の結論となることを確認してきた.