金属資源のりサイクル－晶析工学からのアプローチー

摘要

海水中の各種金属イオンの膿度構成は，人間の体内や羊水の金属元素構成と類似した値となっており，人類や生物が海水から生まれ出てきたことを暗示している．すなわち，人類にとって微量の金属は必要なものであろう．一方において，金属の中の重金属類，たとえばカドミウム，水銀，鉛，クロムなどは，かつて公害問題を引き起こした元素であり，高濃度に摂取すると有害なものになる．このような両刃の剣の金属資源が，短いもので10年後，長いもので90年後に枯渇すると推定されている（1995年時点：銀10年，金，亜鉛，水銀20年，クロム25年，鉛30年，鋼45年，ニッケル90年）．