業績回復大手5社連結決算経費節減などリストラ効果で増益に内需の市場創出に課題を残す

摘要

大手塗料メーカー5社の平成22年3月期の連結決算が出揃った。エスケー化研を除き減収増益となった。世界同時不況による前半の需要低迷を後半にカバーしきれなかった。大手5社の総売上高は前期比8％減の6,575億4,500万円に対し、営業利益は196億7,700万円増の485億1,600万円（同68.2％増）。売上が伸びない中で製造原価の低減、経費節減などのリストラ効果が大きい。日本ペイントは販売管理費を66億円減らした他、大日本塗料は約33億円削減した。23年3月期は新興国需要の更なる拡大を背景に増収増益を見込むものの、内需の掘り起こしが大きな課題として残る。