ものづくりのための接合·複合技術の基礎②：変形流動接合(1)－鍛造·押出し圧接技術

摘要

変形流動接合を大別すると，圧接という言葉に代表されるように，素材の塑性変形に伴う表面積拡大による新生面同士の原子間結合を狙う接合法と，かしめに代表されるような素材の一方または両方の塑性変形により機械的な結合を狙う接合法が挙げられる．前者については，いかに新生面同士の原子間結合を容易かつ確実に実現するかが重要な課題となる．一方，後者の場合には，塑性流動による機械的なかみ合わせを確実に実現する方法をいかに工夫するかが重要な課題となる．本講では，はじめに圧接による接合がどのようなメカニズムで生じ，どのような条件で完全な接合が生じるかについて述べ，引き続き，その圧接接合法の具体的な適用例を示す．さらに，塑性流動を利用した機械的結合の最近の適用例について紹介する．