金属溶湯中で生じる脱成分反応を用いた卑·半金属系ポーラス材料の開発と傾斜機能材料への応用

摘要

多数の空孔を有する材料はポーラス（多孔質）材料と呼ばれ，その空孔や表面積に起因し，赦密材料では得られない高付加価値を有する諸機能を呈する．材質や製造法に依存して形成する空孔サイズ，空孔体積率や空孔同士の境界面の開閉形態（オープンモル（問気孔）型かクローズドセル（閉気孔）型）が変化し，目的用途に応じて適切なポーラス材料を選択して使用している，代表的ポーラス材料を挙げ，その形成空孔サイズと実用分野について文献に基づき図1に示した．最も大きい空孔サイズ（数******m以上）を有する発泡材料やロータス材料などのポーラス材料は主にその高比強度を利用した構造材料として，また，中程度の空孔サイズ（数十nm～数百******m）のポーラス材料は主に分離·精製用材料として，さらに，最も小さい空孔サイズ（100nm以下）のメソ（1nm～数十nm）·ナノポーラス体は主に，その大きな比表面積を利用した触媒，電極，吸着，センサーやナノメカニクス材料に用いられている．