酸化物セラミックスの新しい形態－多様なナノ構造と高次機能：1次元構造をもつZnO結晶が示す紫外線発光

摘要

ZnO発光の原理から構造設計されたZnOと発光の関係について解説した．構造を設計するということは，内部の欠陥を低減することにつながり，内部の欠陥を低減することに成功すると，それが紫外線レーザーや紫外線面発光素子など新しい発光素子の開発に結びつく．この研究の流れは，ZnOばかりでなくさらに広い禁止体をもつ酸化物結晶にも応用することができる．筆者の個人的な見方であるが，1次元構造体で本質的に欠陥の低減が図れるのであれば，1次元構造をもつ酸化物結晶のフォトニクスは，今後ますます騒がしい分野になるのではないだろうか．