青森県産砂の鋳物砂への適応検討と実用化

摘要

鋳物用けい砂の中に「遠州砂」と称す低純度けい砂がある．遠州砂は，現在のトラック鋳造業界で一般天然けい砂に比べて熱膨張率が小さく，またコスト的にも人工妙に比べ安価であることで使用されている．当社においては遠州砂の使用開始より40余年を過ぎており，産地である静岡県から当社福島県までのトラックによる物流コストの上昇，将来的な資源枯渇リスクを考え，ここ数年にわたり遠州妙に代わる天然けい砂を国外産，国内産を含めて調査してきた．中国で数点見っかり調査してきたが，中国砂の輸出禁止により継続調査を断念した．そこで，国内で代替品調査をさらに進め，遠州砂と良く似た成分，性質の新砂種である青森県産砂が見っかった．