鉄系焼結体のドリル加工性を改善する切削改善剤「JFM3」

摘要

鉄系焼結体は自動車部品として広く適用されており，複雑形状化，高精度化のために機械加工される場合が多い．焼結体には空孔が存在するため，熱伝導が悪く，また加工時に断続的な応力が工具に加わり，切削加工での工具寿命は溶製材に比べて短いと言われており，切削性の改善が望まれている．ショックアブソーバ部品のように複数の穴あけ加工が必要な部品では，特にドリル加工性が重要となる．ドリル加工においても焼結体の空隙率，添加剤がドリル加工性に大きな影響を及ぼす．当社では，鉄系焼結体を対象にドリル加工時の工具磨耗，トルク変動を抑制する切削性に優れた焼結体を実現する新しい切削改善剤JFM3を添加した偏析防止処理粉を開発した．