東南アジア（NIEs·アセアン）鉄鋼業の現状と展望（中）

摘要

2003年の台湾経済は，SARS（重症急性呼吸器症候群）の蔓延で2002年後半から持ち直しを見せてきた消費と投資が失速し，第2四半期の経済成長率はマイナスとなった．しかし，SARS終息後，IT需要の盛り上がりや中国·米国の景気回復などを受けた対外貿易の拡大（前年比10.4％増）に加え，公共建設や公共サービスの就業拡大などによる内需浮揚効果も現れ，下半期の経済成長率は4％台になり，通年の経済成長率は3.2％になった．また，2003年の対中投資額は前年比19.1％増と衰えを見せず，特にIT関連メーカーは両岸（中国と台湾）での分業体制を深化させている．