並列処理による超高速検査の実現＜高性能視覚センサ形F270＞

摘要

視覚センサは、主に製造現場における外観検査や位置決め等の用途に導入され、品質の向上·歩留りの向上の課題解決を支援している。 この視覚センサの性能を評価する大きな指標のひとつに、処理速度がある。 特に、インラインにおける検査、計測の用途では、視覚センサの処理速度が、生産ラインのスピードアップをはかる上でのボトルネックになることも少なくない。 インライン用途の視覚センサには、より高度な検査、計測を実現する画像処理アルゴリズムの先端性の追求と同時に、そのアルゴリズムを決められたタクト時間で完了する高速処理能力が要求される。 このような製造現場のニーズに対応するために開発した商品が、高性能視覚センサ形F270（写真1）（以下F270）である。 F270はリアルタイムサーチASICやデュアル画像処理の搭載により、製造現場インラインで満足いただける超高速検査を可能にした。