伽耶古墳（5~6世紀韓半島）出土品の分析

摘要

本格的国家が日本に生まれたのは6世紀後半から7世紀（奈良時代あるいは飛鳥、白鳳，天平時代）にかけてである．それ以前は縄文（BC7000～ADO）と弥生（ADO～300）時代で，その文化は火焔土器や士風さらには日用品の壷土師器（はじき）で知られる低温焼成の土器で，またそれ以後の古墳（300～600）時代は古墳を取り巻くように置かれていた埴輪（はにわ）で特徴付けられている?しかし，5世紀になると韓半島から登り窯で焼く須恵器（すえき）が入ってくる．須恵器はそれまでの焼き物よりも高温で焼成されているため硬く，しかも窯の雰囲気を還元性にするため，陶器は赤ではなく，灰色っぽい青色に焼きあがる．さらには，成形にはロクロを用いたため，大量生産も可能となった．ちなみに，このロクロは中国の発明品で，人類初の機械でもある．