ガス流量計測のはなし 第3回＜ガスメータの歴史① 外国の湿式ガスメータ(1)＞

摘要

前回に引き続き、初期のガス機器を追加紹介する。 写真1はガス吸入器、写真2はガス扇風機である。 今回より「ガスメータの歴史」には入るが、最初に外国の湿式ガスメータについで記述する。 最初に、湿式ガスメータについて簡単に説明する。 第1図はケーシングが2室タイプで、現在の標準的な湿式ガスメータの側断面構造図を示す。第2図は1967年に英国で発刊された流量計マニアルにある正断面図で、回転ドラム式の計量原理図を示す。通常湿式ガスメータの回転ドラム隔室は4室からなり、水面より上部のドラム室内にガスを充満し、1室づつ順次連続計量する。 原理上、微小のガスをも漏らさず計量できることが大きな特長である。 さらに、実量式（体積式）であるため、ガスの成分（比重·粘度）の影響を殆ど受けないことから、1台のメータで異種ガスを精度よく計量できる。