原子テクノロジーの源流 第6章 超高真空反射高速電子回折法（UHV-RHEED）の開発－表面，薄膜，微粒子，非晶質及びその動的現象の研究に有力

摘要

その目的には低速電子回折（Low Energy Electron Diffraction：LEED）が最適であることが良く知られていた．LEEDはDavisson-Germerによって始められ電子の波動性を実証すると言う輝かしい業績をあげた．その後Farnsworthらにより研究が続行されSi（111）表面上の7×7構造が発見された．Lander-Morrisonらは球面状の蛍光板を用いて表面構造の綺麗なLEEDパターンを撮影し，この方法が結晶表面の研究に極めて有力であることを実証した．その後，Rhodinらにより金属清浄表面や吸着構造が研究され，表面研究には不可欠な方法であることが示された．このように，LEEDは主に米国において急速に発展をし，1962年頃には，米国にはすでにVarian社製の高性能のLEED装置が約50台も設置されたと言われていた．