蒸留で用いるギリランド図の高精度相関式

摘要

蒸留計算では分離仕様および物性をまず与えて次に還流比および理論段数を決めてから計算に入っていく。最近では蒸留計算の収束性や計算速度の向上に伴い，理論段数や還流比を自由に想定して仕様を満たすべく数多くの蒸留計算を試行錯誤で行っていく方法が主流となっている。そこでもう一歩踏み込んで従来から使われてきたギリランドの相関（最小還流比見よや最小理論段数S_mを用いて還流比屈や理論段数Sと関連づける）を利用すれば液相理想系，非理想系を問わず，任意の理論段数に対応する還流比やその道の理論段数が得られるのでさらに計算の見通しを良くしたり結果を根拠づけることができるようになる。従って今回はそれに役立つギリランド図の紹介とその新しい高精度相関式を示すこととする。