バイオマス発電システムの導入ポイント

摘要

2001年6月の新エネルギー部会報告においてバイオマスエネルギーが新エネルギーとして認められ，2010年での新エネルギー導入目標1,910万ｋｌ（原油換算）が示された。 そのうちの約1／3の595万ｋｌをバイオマスで賄うものとしている。 さらに，2003年4月に電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法（RPS法）が施行され，電気事業者に対し一定量の新エネルギーの利用が義務付けられた。これらを背景に，バイオマスエネルギーを発電に利用する動きが活発化しており，建設リサイクル法の施行により木質建築廃材が分別回収されるようになった。ダイオキシン類対策特別措置法の施行により木材産業において一般に行われていた簡易焼却炉での廃材の焼却処分ができなくなったこともあり，廃棄物処理と同時にそれらをエネルギーに転換する木質バイオマス発電の計画が全国で行われている。 また，食品リサイクル法や家畜排泄物処理法の施行により，食品残渣や家畜糞尿の処理と同時にエネルギーを回収するシステムの開発も盛んに行われている。 生物化学的変換（嫌気性消化）により発生するバイオガスを利用する発電システムである。 バイオマスを燃料として利用する発電システムを計画する際に考慮すべき基本的事項を紹介する。