バイオマスエネルギーの利用：循環型農業に適したバイオガスシステム

摘要

当社が行っているバイオガスプラントは，家畜排泄物を嫌気性発酵し，生成したバイオガスを自然エネルギーとして利用，消化液を有機性肥料として利用する仕組みである。 バイオガスプラントで行う嫌気性発酵は閉鎖したかたちで行われるため，悪臭の飛散はほとんど起こらない。 また，悪臭の原因となる低級脂肪酸は，嫌気性発酵の過程で分解されてメタンになるため，消化液の臭いは大きく低減され，圃場散布の際に悪臭が問題となる可能性は大きく低減される。 実際に当社のプラントで乳牛の糞尿をバイオガス化している酪農家の皆様からは，悪臭の低減について高い評価をいただいている。当社は2002年，北海道江別市の町村農場に家畜糞尿対象のバイオガスプラントを納入して以来，多くのバイオガスプラントを納入してきた。 当社のバイオガスプラントに関する取り組みを紹介する。