エネルギー管理士試験 熱 （72）--やさしい計算問題の解き方/熱力学の基礎

摘要

今回は，計算そのものは容易であるが，断熱変化の意味が重要である。気体が断熱膨張をしながら外部へ仕事をするときは内部エネルギーが仕事に変わり，気体の温度が下がる。気体が断熱圧縮されるときは，圧縮仕事が気体の内部エネルギーに代わり気体の温度が上がる。このとき，熱が出入りしないので断熱変化による温度変化の計算には比熱は使えない。そのため，状態変化の式から，断熱変化彼の温度をもとめる。そして温度変化がわかると等容比熱を用いて，内部エネルギーの変化を求めるのである。気体が急速に圧縮，あるいは急速に膨張するときは，気体と周囲の壁との間で熱をやりとりする時間がないため，ほぼ断熱変化とみなすことができる。