エネルギー政策

摘要

"トップランナー方式"とは，自動車や家電製品等の普及率が高いエネルギー多消費機器を，現在商品化されている製品のうち省エネ性能が最も優れている機器（トップランナー）の性能以上にするという方式であり，現在，家電製品等の18機器を対象としている。 以下にトップランナー方式に関する最近の動向を述べる。7月の総合資源エネルギー調査会省エネ部会中間とりまとめによると，①近年エネルギー消費の伸びが著しい民生·運輸部門の対策の強化が必要である，②その対策の一つであるトップランナー基準による省エネ対策は，不特定多数の消費者に対してできるだけ利便性を変えることなく省エネを進める確実性の高い対策である，③今後，さらに個別機器の効率向上を最大限図るため，トップランナー基準の対象を拡大するとともに，すでに対象となっている機器の対象範囲の拡大,基準の強化等を行うことが重要である，④具体的には，電子レンジ，電気炊飯器，ルーター（ネットワーク接続機器）を新たに基準の対象とすべく検討を行うべきである，⑤目標年度を迎えているテレビ受信機については，現在，トップランナー基準の対象外である液晶テレビ，プラズマテレビ等もトップランナー基準に追加する方向で検討を行うべきである，⑥また，ビデオテープレコーダーについては，DVDレコーダーおよびハードディスクレコーダーについてもトップランナー基準の対象に追加する方向で検討を行うべきであると報告している。