Cu/ZrO_2/Al_2O_3メタノール改質触媒による燃料電池用水素の生産

摘要

近年，自動車などの動力源として高効率な燃料電池を用いるために，高純度水素が得られる低温度メタノール水蒸気改質法が注目されている。 改質ガスに含まれるCOは燃料電池の電極を被毒する恐れがあり，このCOを減らすためには低温度での触媒活性を高める必要がある。 そこで本報ではCu/ZrO_2/AI_2O_3触媒を用いた高効率なメタノール水蒸気改質反応システムについて検討を行った。 本報ではCu/ZrO_2/Al_2O_3触媒は共沈法によって調製した。 硝酸銅，ジルコニウム酸塩化物，硝酸アルミニウム，炭酸カルシウム各溶液を静かに混合し沈殿を生じさせ，その後，撹拝，静置を経て濾過して沈殿物を取り出し，乾燥，焼成し，最後に粉砕され，0.45～0.50mmの顆粒に成型された。 また，触媒活性試験は水素還元を行った後に触媒を500mg搭載した固定床流通式マイクロリアクタで行った。 実験条件はS.Ⅴ.3.28h-1，S/C：1.0で行われ，装置は気化器にて気化した原料ガスを反応器に流通させ，ガスクロマトグラフで生成ガスを分析した。