石膏ボードに電波吸収機能をもたせた建材を開発

摘要

熊谷組、吉野石膏は、青山学院大学理工学部の橋本修教授と共同で、石膏ボードに電波吸収性能を付加した内装建材を開発した。 一般の石膏ボードと同様の工法で施工できるため、低コストで優れた電波吸収機能をもつ屋内環境が作れる。 ブロードバンド化など情報通信の広帯域化、ワイヤレス化が進展する中、建物内での電磁波環境悪化や電子機器の誤動作などが問題になっている。 その対策として、電磁波シールドや電波吸収体が用いられている。しかし、電磁波シールドは、高速通信では、室内通信のために発信した電波がシールド面などで反射した電波と干渉し、無線通信の品質を劣化させることから、転送速度の低下や誤り率の増加を招く原因となっていた。 また、壁に入射した電波を吸収するための電波吸収体は、非常に高価で、建材として利用できるものは限られていた。