航空機産業の復活－優位技術力の結集－

摘要

航空機は巨大構造物で、部品点数は約300万点と自動車の2桁以上、特殊材料多様で産業波及効 果と成長余地は極めて大きい。日本は戦後7年間 航空機の開発生産を連合軍に禁止され、1959年 に官民共同出資の日本航空機製造が国産プロペラ 機「YS11」事業を始め、62年8月30日、三菱重工 業名古屋宇宙システム製作所·小牧南工場に隣接 する名古屋空港で1号機が飛んだ。しかし、採算 悪化で73年に生産183機で打ち切られ、その後米 軍機修理や自衛隊用機体の一部生産などで技術を 蓄え、欧米ロと比肩する水準になったが、需要と コスト競争力の見通しを得ることができなかっ た。