産学灌共同材料技術開発情報：高機能バイオリアクターによるバイオ燃料生産に関する研究開発

摘要

21世紀を迎えて、産業革命以来、人類が築いてきた化石資源の大量消費に依存したエネルギーと物質の生産システムの変革が迫られている。そのため、CO{sub}2の固定によって循環的に生産されるバイオマスの利用が注目されている。 毎年CO{sub}2の固定化により生産されるバイオマスは、乾量で2×10{sup}11t、エネルギーでは3×10{sup}21Jに相当し、全世界の化石燃料由来の年間総エネルギー消費量の10倍に相当する〔Biomass Handbook（1989）より〕。 その中で、食料などとして人類が直接消費するものと、家畜の飼料などとして間接に消費するものの総計は3分の1程度と推定されており〔山地憲治ら、バイオエネルギー（ミオシン出版）より〕、エネルギー資源として大量のものが未利用と言える。 毎年CO{sub}2の固定で生産される量の範囲でのバイオマスのエネルギー利用は「CO{sub}2ニュートラル」であると言われ、地球温暖化対策の一つとしても注目されている。