ポリウレタン技術を用いた自動車塗料用の自己修復性クリアコート

摘要

米国の金融危機の影響を受け、2009年の自動車の世界生産台数は、約5，800万台に留まったが、アジアなどの新興国の経済成長によって、2015年には約8，500万台に達すると予想される。厳しい、経済状況下、職烈な競争、グローバル化の流れの中で、自動車産業は、生産効率の向上、環境対応と同時にさらに塗膜品質の向上が求められる。多種多様のクリアコート塗料が上市されているが、今日のポリウレタンクリアコートのシェアは、約30％に達する（図1）。本報では、自動車クリアコート塗料用のポリウレタン樹脂について、塗膜品質の向上として高機能を付与した自己修復性ポリウレタンクリアコートの性能を、ポリウレタン特有の水素結合力の解析に基づき報告する。