赤外線サーモグラフイ法を用いた非破壊検査技術入門（その2）

摘要

ここでは，赤外線サーモグラフィを用いた非破壊検査法について，測定の原理，測定装置および代表的な測定例について解説した。 サーモグラフィ法は画像の鮮明度，測定時間，測定精度の向上が最も急速に発展し続けている方法であり，一昔前とは隔世の感がある。 また，その応用範囲も,火山や大規模火災等の災害監視，タンクの油量検査，断熱材や接着層，タイル·コンクリート·モルタル等の剥離検査，航空宇宙分野の天体観測·地球環境モニタリング，トンネル·橋梁等大型構造物の健全性の監視，医学診断応用から電子機器のミクロな欠陥の検出，疲労破壊発生予測,荷重負荷にともなう応力分布測定等に至るまで幅広い広がりを見せている。 このような状況から日本非破壊検査協会では赤外線サーモグラフィ法に関する用語，規格化に向けた現状を含め，様々な側面について詳しくまた解りやすく紹介するために．2004年にハンドブックを出版したので合せて参考にして頂ければ幸いである。