連載基礎から理解する統計学一QC検定(（1)?2級)を目指して第11回分散分析と一元配置実験

摘要

ある特性の三つ以上の母集団における平均の違いについて，どの要因が影響して違ったのかを統計学的に検討する方法が分散分析法(Analysis of Variance)である。分散分析法は，その名のとおり，得られた特性データのもつ分散（ばらつき=変動）を測定し，どの要因がその分散に影響を与えたかを分析する方法である。したがって，結果に対する要因の変化の履歴を正しく把握できるような実験を計画して進めることが重要となる。このように実験を計画して実施し，得られた結果の特性デ一夕から，要因と特性との関係を明らかにする一連の統計的方法が実験計画法(Design of Experiments)である。実験計画法は，実験の計画の内容により，幾つかの手法に分類される。今回からは，この実験計画法について解説する。