中医学自己学習用教材の試作

摘要

【目的】昨今、様々な医療機関や教育機関で中医学教育の需要が高まっている。 中医学教育において、弁証から処方決定までの方法論を繰り返し学習させることが重要であり、医師、薬剤師、鍼灸師など多様な業種に対応し、教育者が居なくても学習できるような教材の作成が不可欠である。 そこで今回我々は上記の内容を包括した中医学自己学習用教材を試作し、アンケートによる先行調査をおこなった。 痉椒ā?．試作した教材（以下、中医自己学習プログラムと呼ぶ）は、症例問題、添付資料、解答と解説の3つから構成されており、症例を通して学習する形式の問題集である。 症例問題は基礎的な病態から弁証の伝変や鑑別を理解しやすい順番で配列し、弁証論治から処方決定までの方法論を解説した文章の重要な部分を〔〕抜きした形式になっている。 中医基礎学、経穴学などの要点をまとめた添付資料を参考に症例を解いていき、問題を解き終えたら一症例ごとに解答を用いて採点し、その解説を読んでから次の症例を解いていく。 2ヰ医自己学習プログラムを実施した鍼灸専門学校の学生33名を対象に、独自に作成した選択式アンケートにより感想を聴取した。