超高圧力下におけるAlH_3のラマン散乱および紫外可視吸収II

摘要

アルミニウム水素化物（AlH_3）は，加圧による水素副格子の金属化に関する興味から，多くの高圧研究が行われている。AlH_3には7つの他形が存在し，α相（空間群R-3c）が最安定相である。α-AlH_3については，近年，100GPa以上での金属化や，63GPa，100GPaでの構造相転移が報告されている。また，理論研究によると，34GPa，73GPaで構造相転移が存在すると予測されている。本研究では，α-AlH_3の高圧ラマン散乱，紫外可視吸収測定により，高圧力下におけるAl，Hの振動状態，および吸収スペクトル形状の変化から，構造相転移やバンドギャップの変化について議論する。