ネットワークの動的な構成に対応したIPルータ自動設定方式の実装と評価

摘要

本稿では，なるべく少ないIPアドレス数にてIPルータ自動設定を行うための，動的サブネット構成(Dynamic Subnet Configuration: DSC) 方式を提案する．本方式では従来のARCP (Automatic Router Configuration Protocol)におけるIPアドレス管理サーバであったDHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) サーバに拡張を図ったDSSサーバを新たに導人する．DSCサーバがIPルータからのIPアドレス要求数に応じてIPサブネットの境界を移動ざせることにより，IPサブネットの境界が固定されていた従来のDHCPサーバを利用する場合に比べて，IPアドレス管理サーバにあらかじめ用意すべきIPアドレス数を削減できる．DSC方式を実装したテストベッド上にてDSCサーバ導入の効果をIPルータの初期設定に要する時間の観点から評価した結果，従来のDHCPサーバを使用した場合に比べて本評価ではそのオーバヘッドは小さく同程度であることを示す．