未来社会に向け'知の創造'

摘要

石油学会が創立50周年を迎えた。 この50年間，石油学会は石油精製，石油化学製品の効率的生産プロセス，省エネルギープロセス／環境対策など石油産業，石油化学産業を支える基礎研究，産業技術開発に輝かしい実績をあげてきた。 しかしわが国石油産業はここ数年，国内需要が減少傾向に転じる一方，メガマージャーによるスーパーメジャーの誕生，中東および中国の石油精製·石油化学の成長·拡大，中東ファンドのM＆A世界戦略など世界の需給構造，競争条件が大きく変化し，2008年1月には原油価格が1バレル100ドルを超え，5月には127ドルまで上昇するなど世界は激動の時代に入ってきている。 このなかでわが国の石油精製，石油化学産業が世界に存在感を示し，国際競争力を確保していくためには，持続可能な社会実現のための技術でしかない。 50周年を新たなスタートに石油学会の"未来社会へ向けた知の創造"に期待したい。