廃プラスチックの石油化学原料化技術

摘要

プラスチックは軽量で成形が容易，絶縁性がよいなど優れた特性を有していることから，欠くことのできない材料としてわれわれの日常生活に深く浸透している。 一方，使用済みのプラスチック（廃プラ）は製品製造過程での加工ロスを除き，まだ大部分が直接埋め立て，あるいは焼却（エネルギー回収を含む）などの中間処理後，残渣が埋め立て処分されている現状である。 しかし，循環型社会形成推進基本法が施行され，徐々にではあるが，処分ではなく，資源としてリサイクルし，再利用する動きが活発化してきている。 材料として再利用できる廃プラはマテリアルリサイクルし，材料として再利用できない廃プラは分解して化学原料としてケミカルリサイクルし，最後は燃やしてエネルギーを回収するカスケード的なリサイクルシステムが最終的な目標である。