エネ政策、これからの展開基本的方向について審議始まる

摘要

総合資源エネルギー調査会は8月1日に2008年度の総会を開き、今後のエネルギー政策の基本的方向について審議を開始した。 原油価格高騰に政府がどう対応し、エネルギーと地球温暖化問題にどのように臨むかが当面の重要課題である。 事務局が審議の叩き台として提起しているエネルギー政策の今後の検討方向は、①省エネルギーの推進、②新エネルギーの推進、③革新的技術開発の推進、④原子力の推進、⑤原子力安全·保安、⑥資源外交、⑦電気事業制度改革の七つ。 初会合の当日は各委員が各自見解を述べるにとどめ、本格蕃議入りはこれからである。 今後必要に応じて各分科会や部会を開いて検討する。 石油政策については昨年10月に石油分科会に設置された次世代燃料·石油政策に関する小委員会が今年1月24日に報告書をまとめ、石油精製業と石油販売業の方向性を答申済みだが、原油価格高騰と地球温暖化問題が今後の石油政策にインパクトを及ぼすのは必至である。 今回の検討課題は見方によっては石油代替を加速する内容をもつものであり、これかちの審議は石油政策の方向を大きく左右しかねない。 ただ、短絡的に行き過ぎた脱化石燃料論議に発展すると、エネルギー政策をミスリードしかねないから要注意である。