竹レーヨン連続繊維/ポリ乳酸複合材料の力学的特性に及ぼす成形条件の影響

摘要

現在使用されている汎用プラスチックは高強度·軽量などの優れた性質を持っているものの，石油を原料としているうえに，年間1，000万tもの廃プラスチックのうち約21％が単純焼却され，約33％が埋め立てされているというのが現状である·そのため汎用プラスチックは大量消費による資源の枯渇という問題をかかえ，また単純焼却の際には有毒ガスが発生し，さらに埋め立てする場合も非分解性であるために半永久的にゴミとしてのこる·こうした現状で注目されているのが天然繊維複合材料である·天然繊維複合材料は原料として再生可能資源を使用していることから，資源循環型社会へ向けた新材料として有望であり，特にその中でも連続繊維強化複合材料は，ガラス繊維強化複合材料の代替品として期待されており，さまざまな研究が行われてきている．