「コットン」スパンレース不織布のワイパー用途への展開

摘要

ワイパーはふき取る対象物によって対人用と対物用に分けられ、シートに液体が含浸されているかいないかによってウェットとドライに分類されており、2012年のワイパー用不織布の総需要は6万6，100トンと推定されている。製法別にはスパンレース、乾式パルプ、スパンボンド、レジンボンド、メルトブローといろいろな製法による不織布が提供されているが、中でもスパンレース法が約6割を占めているのが現状である。スパンレース法がワイパー用途に適している理由としては、①多様な繊維が適用できる、②ノーバインダーでソフトな不織布が提供できることである。繊維素材としては、ウェットワイパーには保液性が、また、ドライワイパーには吸液性、吸液速度、保液性などが要求されるため、親水性のセルロース系繊維が主として使用されている。