住宅用太陽光発電、補正予算90億で普及競争加熱の様相－ガス業界でも大手は電化防衛に必須アイテムで位置付け－

摘要

資源エネルギー庁は、08年度政府補正予算案に住宅用太陽光発電設備導入補助事業として、90億円を計上したことを明らかにした。 国会承認が得られれば、今期中の利用が可能となる。 補助金はkW当り7万円で、1世帯標準設備3～3.5kWを掛けた額が補助として受けられることとなる。 今年6月9日の福田ビジョン「低炭素社会·日本をめざして」により、太陽光発電の導入量を2020年までに現在の10倍、2030年には40倍に引上げる目標を掲げた。この数値は新築持家住宅の約8割が同機器を導入することを意味するため、エネルギー業界も含め関係業界は色めきだったが、来年度からの予算編成となるため、今期は逆に買い控えが起こり始めていたところだった。 予算成立となれば住宅メーカー、機器メーカー等にとっては朗報ということになる。一方、こちらも来年度が新規予算となる燃料電池（エネファーム）の住宅への導入の補助事業はどうか。 大規模実証試験中で、今期補正予算は組まれないが、普及側のガス事業者からも来期の普及活動に向け、価格水準や補助内容が知りたい―との声も聞こえ出した。 大手都市ガス事業者などでも、既にこれら新エネルギー関係機器導入の補助事業を見込み、太陽光発電設備やエネファーム等を中心に据えた各種イベントを今秋展開する予定で、早晩一般ユーザーも、これら機器の価格が補助制度利用によりどの程度の仕上りとなるかに注目が集まり出すことは間違いなさそうだ。