出光興産の5kW級PEFC実証終了課見には「負荷追従運転」「信頼性向上」等あげる

摘要

出光興産㈱は、昨年3月から北海道製油所独身寮で行ってきた市販灯油を改質原料とする5kW級業務用燃料電池（PEFC）実証試験をこのほど終了し、今後の課題等をまとめた。 実証運転方法と利用関係は①1日1回の起動停止（DSS＝Daily Start and Stop）運転や1週間の連続運転など様々な条件下で延べ3,572時間約22日間稼動させた②総発電電力量は1億3,829kWhで寮内の電力需要の1割を賄い排熱は温水で洗面、厨房に利用した―などであったのに対し、今回明らかにした課題は①発電負荷を一定した運転を実施したものの、排熱の需要に応じて負荷を変動させた方が総合効率や省エネ向上につながる②温水の浴室利用がなく熱需要が小さかったため十分な省エネ効果が得られなかった③配管の閉塞やバルブの故障など周辺機器での不具合が発生し、信頼性を上げる必要がある―だった。 なお同実証試験は経済省補助金の新エネルギー財団（NEF）「定置用燃料電池実証研究」事業の一環として行われたもの。