租界反応析出抑制による疲労特性に優れたCu-Ti合金の開発

摘要

スマートフォン等の携帯情報通信機器の小型化、高密終演実装化に伴い、ばね·コネクタ材料として使用される　銅合金素材においては、より高い強度、優れた曲げ加工性を有することが求められている．加えて、繰り返し作動する可動片に用いられる素材には、高い信頼性、長寿命のニーズに応える、優れた疲労特性を有することが強く求められている．　Cu－Ti合金（C19900）は800～1100MPaの0．2％耐力を得ることが可能であり、銅合金トップクラスの高強度と良好な曲げ加工性を有することから、スマートフォン向けコネクタ材料に適した銅合金であり、広く採用されている．しかし、部品の小型化、薄肉化に伴う素材板厚、板幅の減少が進む中で、高信頼性、長寿命のニーズに応えていくためには、強度や加工性、疲労特性といったばね材に求められる諸特性をさらに向上していく必要がある．