家電RFID実証実験に見る実用化への課題と導入可能性～概ね良好な実験結果を得て，期待集まるUHF帯タグ

摘要

家電製品協会（以下，家製協）では，RFID （本稿では同協会使用の用語に統一し「ICタグ」と記す）を製造からリサイクルまで，あらゆるフェーズで活用できる情報発信のためのキーデバイスと位置付け，数年前からその活用について検討を進めてきている。 近い将来，家電製品の内部にICタグを実装することで，「製造」，「保管」，「物流」，「販売」，「使用時」，「廃棄」に至るまでのそれぞれの段階で有効な活用を実現したいと考え，平成14年度，15年度に経済産業省の委託事業として実証実験を行った。 平成14年度には実証実験「商品情報無線タグによる物流効率化に関する調査」と「商品情報無線タグ読み取り実証実験」を実施。 使用タグの周波数の検討するに当っては，販売店での防犯用ゲート，棚卸等でも活用できる1 m近くの距離でも読み取ることが可能とされている，2.45G Hzのタグを中心に，実証実験を行った。