食品標準クレート共有運用開始,流失を約4％へ,劇的な改善達成：［第1部］クレート標準化までの「第1ステップ」

摘要

「物流クレート標準化協議会」（座長·西村武英 九九プラス物流管理部長）は，食品業界で使用する物流クレート（プラスチック製通い箱）規格の標準化·共有化に向け，日本スーパーマーケット協会と日本チェーンストア協会が軸となり05年から合同で運営している。同協議会が07年4月までに「食品クレート標準Ⅰ型·Ⅱ型」の規格を決定した上，平成19年度経済産業省「電子タグ実証実験事業」で成果を挙げた取組みについては，本誌上で大きく報じてきた。「標準化」に続く第2ステップとして，協議会では「共有化」による実運用開始に向け，共有クレート運用の枠組み作りを推進。その結果，03年度中に「食品クレート標準共有化ガイドライン」が完成，本年春からいよいよ，各地で共有標準クレートの実運用が開始された。以来半年，初のクレート棚卸では「差異約4％」という劇的な好成績になったことが，編集部の取材で明らかになった。本稿ではこれを【協働による食品物流最適化】の先端事例として注目，その最新状況をレポートすることにしたい。