3．非小細胞肺癌の診断と予後評価における~18F-FAMTPETの有用性

摘要

がん特異性の高いPETプローブとして~18F－fhoro－a－methyltyrosine（~18F－FAMT）を用いたPETを非小細胞肺癌患者に施行したところ、~18F－FAMT PETは20mm以上の腫瘍の検出感度は18F－FDG PETと同等であり、リンパ節の診断において~18F－FMTPETは、~18F－FDGPETより特異度は優れていた。切除された腫瘍の免疫組織染色でLATlを評価したところ、~18F-FAMTの集積はLAT1の発現と正の相関があり、組織型ごとの検討では扁平上皮癌と大細胞癌は腹癌と比較してLAT1の発現が有意に高く、~18F－FAMTの集積も扇平上皮癌と大細胞癌は、腺癌よりも有意に高かった。このことから~18F-FAMT PETは、がん細胞に広く発現している腫瘍特異的なアミノ酸輸送体であるLAT1を標的としたPETトレーサーと考えられた。