抗菌薬慢性安定期における抗菌薬の意義（マクロライド長期投与を含む），急性増悪時の使用抗菌薬

摘要

COPDの進行，急性増悪の発症には感染の関与が示唆されている。 GOLDなどのガイドラインではCOPDの慢性安定期における抗菌薬の投与は推奨されていないが，エリスロマイシン少量長期投与は感冒罹患率および急性増悪の頻度を減少させ，今後期待される治療である。 急性増悪時には重症例に対して抗菌薬投与を行うが，COPD患者からの分離の多いHaemophilus influenzae，Moraxella Catarrhalis ，Streptococcous pneumoniaeに対する薬剤耐性菌の増加につれ，フルオロキノロン系薬やβラワタマーゼ阻害剤配合ペニシリン系薬の使用が推奨されてきている。