単孔式腹腔鏡下胆囊摘出術の初期成績—腹腔鏡下胆囊摘出術と比較して

摘要

腹腔鏡下胆囊摘出術(laparoscopic cholecystectomy ： LC) は 現在， 胆囊摘出術の標準術式とし て定着している.LCは1990年本邦導入以後，約 20年間基本的に4つのポートで施行され，手術手 技に大きな変化はなかった.2008年にRomanelliらにより，単孔式腹腔鏡 下胆囊摘出術(single incision laparoscopic cholecystectomy ：SILC)力報告されて以来，本邦でも 2008年より開始され，徐々に普及しつつある. SILCの利点としては，LCと比較して手術創が少 なく，美容上優れていることがあげられる.しか しながら，SILCが今後さらに普及していくため には，現在標準術式として確立されているLCに 匹敵する安全性が証明されなければならない.