ガイドライン概観 ガイドライン作成のコンセプトと社会的意義をどう考えるか (3)高血圧診療ガイドラインーコンセプ卜と社会的意義

摘要

わが国の高血圧患者は2010年の国民健康?栄 養調査1'2)では約4,300万人と推測され，極めて高 頻度な疾患である.高血圧治療の目的は，脳-心?腎疾患などの高血圧性合併症予防にあり， そのために血圧を厳格に管理する必要がある. 高血圧管理には，高血圧治療ガイドラインが有 用であり，わが国では日本高血圧学会の高血圧 治療ガイドライン2009年（JSH2009)が2000 年,2004年に引き続いて2009年1月に発表され，広範に用いられている.