ガイドライン概観 ガイドライン作成のコンセプ卜と社会的意義をどう考えるか (1)乳癌診療ガイドライン Web化によるメリッ卜と今後の展望

摘要

乳癌診療ガイドライン策定にあたっての基本 的な作業工程は，図1に示す如く，まず，臨床 家がしばしば遭遇するような診療上の疑問をClinical question (CQ)として掲げることから始 まる.次に，各CQに基づく文献を図書館の司書 の方と連携して検索（関連する一連の文献の中 から，ハイレベルェビデンス或いは臨床上重要 と思われる論文を漏れなく検索）し，参考とす べき論文を取捨選択する.さらにそれらを鵜吞 みにすることなく，一つ一つを批判的に吟味し て推奨グレードと推奨文ならびに解説を加えたものが基本形となっている.