公的研究機関の科学コミュニケーションのあり方理研CDBにおける国内外サイエンス広報活動

摘要

1990年代のはじめ，わが国では"科学コミュニケーション"という概念およびその言葉自体，ほとんど知られていなかった．にもかかわらず，2000年以降はこういった晒動が急速に活発になってきた．それは，一腰市民と科学界，大学と企業，そのほか分野が異なる専門家のあいだに広がってきたギャップを埋めるため，有用な活動であるとみなされたからであろう．そのブームのお陰で，科学コミュニケーションのカテゴリーに分類される活動も増えてきた．ジャーナリズム，サイエンスカフェ，科学館の企画·運営，科学番組の企画·制作，企業や大学の研究コーデイネー夕－，科学概念をテーマにする美術やデザイン．これらは，いずれも科学コミュニケーションとして分類されるが，必要とする才絶と技術はまったく異なっている.