グルタミン酸受容体のシナプス内分布とぞの生理的意義

摘要

中枢神経系の化学シナプスでは，伝達物質が狭い細胞間隙中に放出されシナプス後膜に発現する伝達物質受容体に結合することで，きわめて速い信号伝達を達成している．この膜領域は幅1μmにも満たない細胞膜特化領域であり，各種受容体の局在はタイプごとにナノスケールの徹密さで調節されていることが電子顕微鏡観察法により明らかにされている．本稿では，グルタミン酸受容体のシナプス後細胞膜上の微細な局在様式と，その受容体局在調節機構や生理的意義について，筆者らが得た知見ノを含めて概説する．