新しい血管カテーテル感染予防策－CDC血管カテーテル感染予防のガイドラインから

摘要

CDCが2002年8月にカテーテル関連血流感染予防策のためのガイドラインを6年ぶりに改定した．そこで，そのガイドラインの概略を本稿で紹介する，改訂版ガイドラインの主旨はCVCカテーテル関連血流感染の発生率を低下させるために以下のことを実践するということである．①カテーテルの挿入と管理を行う医療従事者に対する教育②高度無菌バリアプレコーション，③皮膚消毒に2％クロルヘキシジン製剤を使用する．ガイドラインにはそのほか細部にわたって勧告を出しているが，すくなくとも以上3点を実践することでカテーテル関連感染率を低下させることが可能であると考えられる．CDCのガイドラインはアメリカのものであり，日本の医療環境に適さない勧告もある．しかし，本ガイドラインをすべて適応するのではなく，その施設で本ガイドラインを愼重に検討し，施設独自の統一されたカテーテル管理を行う必要がある．